認識とその論理的な図式化は、消費者の購買行動においても有効である。古くからある「AIDMA(アイドマ)」はその典型だ。消費者の購買行動を、Attention(注意喚起)→Interest(興味)→Desire(欲求)→Memory(記憶)→Action(購買)の5段階に分解し、各段階にマッチした販促施策を講じることが有効だとした古典的なマーケティング理論である。
最近ではネットの普及により、その認識と図式化が「AISAS(アイサス)」に変化している。Attention(注意喚起)→Interest(興味)は同じだが、その後にSearch(YAHOO!やGoogleによる情報検索)→Action(購買)→Share(ブログやSNSでの口コミによる情報共有)と続く。
テレビCMで「詳しくはネットで!」とナレーションが入り、キーワード検索を促す小窓が表示される事例が多いのは、この理論が普及したからだ。またブログとSNSの爆発的な普及は、販促施策における口コミの重要性を一挙に高めたといえる。
重要なことは、こうした図式化が客観的な真実として存在していたのではなく、いずれも誰かが自分の直感的な認識を論理化したものだということである。「AIDMA(アイドマ)」は米国のローランド・ホールという学者が理論化し、「AISAS(アイサス)」は電通が理論化したものだ。
ちなみに筆者は、こうした過去の理論を踏まえ、ネットにおける消費者の購買行動について次のようなモデルを使っている。
まず消費者との何らかのコミュニケーション(情報交流)があることが大前提となる。その上で、消費者に気づきや感動を与えるモチベーション(動機付け)施策が重要だ。さらに、動機付けによって自分が何を欲しているか自覚した消費者に対して、はじめてインフォメーション(情報)が有効に作用する。そして最終的に来店や購買へ至る。
筆者はこのモデルを基本として、市場や商品の特性に合わせた応用モデルを構築し、クライアント企業に提供している。しかし市場は常に変化するので、筆者も認識を日々新たにしなければと必死だ。
販促・マーケティングを成功させるためには、これ一冊といった教科書などない。常に自分自身の直感力と認識力を磨くしかない。そしてそれを論理的に図式化し、シェイプアップし続ける努力が必須なのだ。
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