【Q】経営計画を策定する場合、どのように着手すればいいか?
食品加工会社を経営しています。業務分野拡大に伴い、経営計画を策定して経営管理をしっかりとしていきたいと考えています。どのように着手したらいいでしょうか?
【A】行動計画の文書化と月次決算に基づく予算管理が重要です
中長期計画から、単年度計画に落とし込む
まず中長期(3年〜5年)経営計画を作成し、それを単年度に落とし込んで単年度経営計画書を作成します。中長期計画では、会社の経営理念を明確にし、従業員数、売上高、利益、店舗数、必要資金などの主な項目を、目標値として数値化します。経営理念及び経営方針は文書化して明確にしておきます。
単年度経営計画では、まず、年度会社方針に基づき各部門ごとの行動計画を文書化します。何を目標に行動するかを明らかにし、社長以下全員が行動目標を共有するためです。次に、経営計画の中核である利益計画を月次ベースで策定し、月次資金繰り表などに展開します。
利益計画作成の前提として、製品別・部門別・得意先別などの売上高と総利益の実績把握が必要です。どの切り口で売り上げ予算を立てるにしても、過去の実績値が判らないと妥当性ある予算の基礎ができません。
当初はトップ・ダウン方式で、売上高と目標利益を伝え作成することになるでしょう。資金繰りも含めて作成しますので、試行錯誤の作業が重なるかと思いますが、この作業が大切です。最近は、経営計画作成ソフトウェアもあって、色々とシミュレーションができるので便利です。
予算管理は、売上高・売上総利益の差異分析が特に重要
確定した単年度計画書は、社内での周知を図る必要があります。予算管理の手法としては、月次決算に基づく予算・実績の比較検討が中心になります。売上高・売上総利益の予算との差異分析が特に重要で、売り上げ分類別に予算と実績の差額を認識し、原因を探り、対応策を立て、行動に移すことが重要です。 製造業の場合は、製販調整や在庫水準(過大仕入や生産)の妥当性を予算ときちんと比較し、製造原価が総利益に及ぼしている影響と原因を明らかにし、適切な対応をとる必要があります。
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公認会計士・税理士 田村 壱、リブロコンサルティング所属(2005年9月更新)