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【Q】リサイクル品の特許について

使用済み製品は環境意識の高まりからリサイクルされるものが増えつつあります。その中に特許を所有するものが含まれていた場合、リサイクルと特許との関係はどうなるのでしょうか。


【A】特許製品をリサイクルする際には特許権に注意が必要

リサイクル行為が特許製品の再生産に該当するか否かを判断する

 例えば、時計についてのある発明が特許されている場合、その時計を許可なく生産する行為は特許権の侵害行為になります。新たにその時計を生産する場合はわかりやすいのですが、使用済み製品としてリサイクルされたその時計を再調整して新品同様にして販売したとしたらどうでしょうか。この場合は特許権の侵害といえるのでしょうか。

 特許権の技術部分とは関係のない行為、例えば、電池の交換を行って布で拭いて、その時計を販売する等の場合は、これは特許権を侵害するとは言えないでしょう。

 ところが、時計の修理という名目で特許権と関係のある部分を一から作り直す行為をした場合には、これは特許権の侵害行為になる場合があります。特許権に関係のある時計を生産したに等しいと評価されるからです。


資源の有効活用と発明の保護との調和は今後の課題

 これまでの裁判で、使用済み使い捨てカメラを再生して販売する行為は、その使い捨てカメラについての特許権を侵害するものとされました。また、プリンターのインクカートリッジについても、使用済みインクカートリッジを再生して販売する業者と、そのインクカートリッジを発明したメーカーとの間で争いが生じ、現在知的財産高等裁判所で審理がなされようとしています。

 特許発明の実施と言える行為を誰でも無断で自由に実施できるのなら何のための特許制度か、ということになります。一方で、特許権の効力を強くし過ぎると円滑なリサイクル活動が阻害されます。社会全体をより豊かにするために、より良い発明が生まれやすく、かつ円滑な社会活動を行なうことのできる基準の社会的合意形成が今後より重要となっていくでしょう。

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「解決情報」の内容につきましては、作成時点における事実や一般的な解釈を示したものである点をご了解の上、ご活用下さい。


弁理士 平野泰弘(2005年10月更新)


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