【Q】ISO9001は経営に役立つのか?
ISO9001を取得すると、経営に役立つとセミナーなどで言われていますが、実際には、業務が煩雑になる、書類が増えるなどとも聞きます。本当に経営に役立つのでしょうか?また、経営に活かすにはどのようにすればよいのでしょうか?
【A】本当のISO9001は、よりよい経営の指針となるもの
経営方針に基づいた目標管理制度として活用する
ISO9001はあくまでもツールです。この規格をどのように解釈するかによって、本当に経営に役立つものになるか、ただ形だけ整えた結果、業務が煩雑になってしまうかが決まります。
まずは、経営方針(ISO規格上では、「品質方針」と言う)を定めます。この方針に基づいて、各部署、各プロジェクト、各人が目標を定めるのだということを意識して方針を立てることが大切です。次のような手順を踏むとよいでしょう。
1)経営環境などに応じて経営方針を見直すのは当たり前であり、環境変化が何もないとしても、半期に一度など定期的に見直しを行います。
2)この定期的に見直される経営方針に基づいて、全社員が目標を定めます。
3)目標に到達するために、どのような業務をするのか、具体的な項目まで落とし込みます。
各部署、プロジェクト、個人などの目標は、上司が必ず「レビュー」(確認)してください。無理なもの、努力すればできるもの、本人の希望、意志などを認識し、分かりあうことで、マネジメント力もつきます。また、目標や計画だけではなく、実績の進捗状況もレビューし、目標そのものも見直してください。
最大の効果は、内部監査による改善点の発見
ISO9001では、「内部品質監査」を必ず行うことが要求されています。このシステムこそ、ISOを活用する上で、最大に効果を発揮するシステムです。内部監査とは、経営方針に基づいた活動が行われているかどうかをチェックするということです。
このチェックを、マネージャークラスの人間が自分の所属する部署とは異なる部署に対して行うと、とても効果を発揮します。チェック先の部署がどんな活動をしているのか、もっと改善できる点はないか、自分の部署に応用できる部分はないか、という視点でチェックします。その結果、改善する部分があれば改善し、場合によっては、目標や方針まで見直しを行うことになります。
その際、重要なことは書類を最低限にすることです。種類が多いと煩雑になりますし、書類を作成するための活動になってしまっては意味がありません。ISO9001をうまく使うことで、業務を効率的に見直し、コスト削減にも役立てることができるのです。
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「解決情報」の内容につきましては、作成時点における事実や一般的な解釈を示したものである点をご了解の上、ご活用下さい。
経営コンサルタント 松谷葉子(2005年11月更新)
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