【Q】国際特許の申請にかかる費用
新技術を守るため、海外でも特許を申請したいと考えています。国内特許と比較して、費用や手続きはどのように変わってくるのでしょうか?
【A】日本出願日から12カ月以内に優先権を主張して外国出願するのが得策
権利取得には、1カ国当たり国内の2倍程度の費用がかかる
海外へ特許出願する場合、通常の外国出願と、特許協力条約に基づく国際出願(PCT出願)の二つの方法があります。
いずれにせよ、日本出願日から12カ月以内に日本国出願を基礎にした優先権を主張して行うのが得策と言えます。この出願により、先後願、新規性、進歩性など、出願の日時を判断の基準とする特許性の要件が、優先権の基礎とされた第一国出願の日時を基準として判断されるからです。
なお、いずれの方法であっても、各国の特許法に基づいて実体的に審査される必要がありますので、外国1カ国当たりの権利取得には国内出願に比べて手数料を要し、約2倍程度という多額の費用がかかります。
4カ国以上に出願する場合は、PCT出願が便利
4カ国以上に出願する場合は、PCT出願が利用されることが多いようです。これは、通常の外国出願に比べると初期費用が格段に安く済むだけでなく、特許庁に対して国際出願を1通だけ提出すれば、その出願日が、PCT加盟国における国内出願の出願日となるというメリットがあるからです。その後、通常の外国出願に比べてかなり時間的なゆとりを持って各国に出願手続を行えるというメリットがあります。
また、全ての国際出願に対して、(a)新規性、(b)進歩性、および(c)産業上の利用性について予備的見解(国際調査報告)が示されます。出願人は、この国際調査報告の結果から特許取得の可能性を検討できるので、権利化の手続を継続すべき国を適切に判断しやすくなります。
しかし、PCT出願の場合、必要な印紙代だけで20万円を超え、代理手数料を合算すると、出願段階だけで60万円程度の費用がかかります。したがって、権利を取得したい国が1〜3カ国程度の場合、総費用としては直接出願した方が安くなります。
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弁理士 本田昭雄、福田特許事務所(2005年9月更新)