【Q】ライセンス契約先の選び方
当社が所有する技術について、ライセンス契約を結びたいという話がいくつか来ています。ライセンス先企業としてどんな企業がふさわしいかを教えてください。
【A】「ルールを遵守できる企業体質があるか」「中長期的な将来成長力があるか」
「ルールは遵守してくれるもの」とは思わないこと
まずリスク管理の観点から。契約後は、ライセンス先の管理業務が始まります。技術の内容にもよりますが、概して、月産技術使用量の管理、製品の品質管理、広告表現のコンテンツの監視、ライセンス料の入金管理、第三者への技術の無断転用の監視などが挙げられます。
このような事項については、契約書で明確にルール決めします。しかし、相手先企業が契約書どおりルールを遵守してくれるかどうかは、また別の問題です。
企業には、「体質」というものがあります。支払いの悪い体質、クレームの多い体質などを持つ企業も存在するのが現実です。そのような企業は、管理するのが大変なだけでなく、非独占契約の場合は他のライセンス先にも迷惑をかけてしまうかもしれません。さらには、技術の社会的評価の失墜にも繋がります。契約の詰めに入る前に、その企業がどんな体質を持っているのかを見極めることが重要です。
「中長期的な将来収益力」を、経営トップの力量で判断すること
次にプラス面について。これも技術の内容によりますが、一般にライセンス事業といえば、その技術が広く、多く、長期にわたって使われて初めて自社の収益として価値ある数字になるものです。よって、相手先の技術使用規模を、短期的のみならず、中長期的な視野で判断しなければなりません。中長期的な将来収益力を判断するために、経営トップの力量に注目してみることは重要な視点です。
企業は、どんなに大規模になったとしても、やはりトップ個人の経営ビジョンと経営実行力が成否のカギを握ります。経営トップが本ライセンスを経営戦略の中のどこに位置づけようとしているのか、そのビジョンはゆるぎないものか、中長期的に方針を貫く粘り強さがあるか、実際の実行能力は十分か、をじっくりと観察してみましょう。
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ベンチャー企業経営 藤崗 巧(2005年9月更新)