【Q】米国で特許される発明は?
米国で特許をとるための発明の要件を教えて下さい。
【A】新規性、進歩性の考え方は日本とほぼ同じ
米国の場合、有用性も明確に
米国特許法は、「新規かつ有用な方法、機械、製品若しくは組成物、又はそれについての新規かつ有用な改良を発明又は発見した者は、本章の条件及び要件に従って、それによって特許を受けることができる」(第101条)と規定します。
上記の「新規」という要件は、日本の特許法の「新規性」とおおよそ同じです。また、米国特許法の場合、「非自明性」も特許要件としますが、日本の特許法でいう「進歩性」とおおよそ同じです。
しかし、米国特許法は日本の特許法と異なり、発明の有用性も特許要件であることを明確にしています。この違いが問題になりやすいのは、ビジネスモデル等のコンピュータープログラム関係の発明です。日本の場合、請求項の発明が、ハードウェア(CPUやメモリ等)を用いて具体的に実現できるように記載される必要があります。米国ではこの要件に加えさらに、その発明によってどのような有用な結果が得られるか、クレームに具体的に記載する必要があります。そのため、日本で特許査定された発明が、米国で「抽象的なアイデア」として拒絶理由通知を受けるケースがあります。
その他、自然法則、自然現象は特許されない点において日米の特許法は共通しますが、米国の場合、人を治療する方法も特許の対象になります。ただし、米国においても、医師の医療行為は特許権侵害になりません。
新規性喪失に対する保護
日本の場合、発明の公表から特許出願するまでに認められる猶予期間(グレースピリオド)として認められているのは、6カ月です。また、特定された公表が出願前にあった場合に限って「例外的に」保護され、販売により公表された発明は保護されません。これに対し、米国特許法は、新規性喪失に対する保護が厚く、グレースピリオドを1年としており、ほかに制限を設けていません。
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弁理士 本田 昭雄(2006年12月更新)