【Q】会社分割の手続きと注意点を知りたい
運送会社を経営しています。特定分野に経営資源を集中したいので、会社分割も視野に入れています。会社分割のスケジュールや手続き、注意点を教えてください。
【A】会社分割は最短で2カ月の期間が必要
株主総会での承認、債権者保護手続きなどが必須
会社分割は、大きく分けて二つの方法があります。会社がその営業の一部を切り離し、新会社に営業を承継させる新設分割と、既存の別会社に承継させる吸収分割です。
会社分割にかかる期間は、通常の場合は最短で2カ月は必要です。
新設分割の場合を例に大まかな日程を見ていきましょう。
まず、取締役会の決定に基づき分割計画書を作成します。分割計画においては、主に、新会社に承継させる営業及び権利義務の内容、新会社の定款、分割期日、発行株式の割当事項などを決定します。
その後、分割計画書の承認を得るために、株主総会を招集します。総会で承認が得られたら、会社の債権者に対し、分割に異議があれば申し出るように官報公告し、個別に催告もします。この債権者保護手続には1カ月強の期間が必要となります。
また、分割に反対する株主には一定要件のもとで株式買取請求が認められます。これら全ての手続を経て分割期日が到来しましたら、最終段階として会社分割の登記を行い、この登記により会社分割は効力を生じます。
なお、例外的に、分社型分割(新設会社の発行株式の全てを分割会社に割り当てる場合)で、承継債務がない場合または承継債務を分割会社が連帯債務とする場合には、債権者保護手続を省略することが認められています。これにより手続期間を1カ月以上短縮することが可能になります。
許認可営業や金融機関対策など、会社分割の際の注意点
許認可に関わる営業を分割する場合には、新会社において新たな許可を必要とする場合が多いこと、金融機関からの借入がある場合には事前内諾をとっておくべきこと、労働者の承継について法定手続を踏む必要があること、などに注意を払う必要があります。
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司法書士 坂野且典、リブロコンサルティング所属(2005年9月更新)