【Q】規模の小さい会社にとっての上場メリットは?
売り上げ規模の小さい会社でも証券取引市場に上場できるようになりましたが、そのメリットにはどのようなものがありますか。どんな市場が向いているのでしょう。
【A】上場の最大のメリットは経営基盤の強化ができること
人・物・金の経営資源の強化につながる
上場のメリットは会社、従業員及び創業者の立場によって様々で、異なるものです。売り上げ規模の小さな会社の場合、人・物・金及び情報の全ての面において十分でなくその経営基盤は不安定な場合が多いと思います。
上場すると証券市場で必要な資金を調達できるので、まず「金」の要素の手当てが可能となります。また上場後には、会社の社会的信用が向上し、知名度やブランド力がアップし、取引の拡大や新規のビジネスにつながります。
マスコミなどを通して会社名の露出度が増えることにより、優秀な人材の採用も可能になります。同業者・異業種との接触が自然と増え、結果、情報ネットワークが拡大し、生きた「情報」を入手できるようになります。
ベンチャーに門戸を開いているマザーズ、ヘラクレスなどが適する
上記のようなメリットを享受するには、証券取引所などの審査をパスする必要があります。審査基準には、発行済株式数、株主数、利益額、純資産額が一定額以上あることが必要な「形式基準」と、Plan-Do-Seeの経営管理体制が適正に整備・運用されているかの「実質基準」があります。
会社の経営目的を達成するための組織や仕組みが会社内に存在し、正常に機能していることが要求されるのです。一般投資家から資金を調達するのですから当然といえば当然のことでしょう。
小規模で社歴の浅い会社は、優れた技術やビジネスモデルを有し、成長性が高い可能性のある、いわゆるベンチャー企業に門戸を開いているマザーズ、ヘラクレス、JASDAQが公開を目指すのに適した証券市場と私は考えます。その市場の性格上、「形式基準」のハードルも従来の証券取引所の基準と比べて低くなっています。
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公認会計士・税理士 田村 壱、リブロコンサルティング所属(2005年9月更新)