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【Q】自社のデザインマークを他社が無断で商標登録出願していた

有名なデザイナーとの共同企画でキャラクター入りのデザインマークを作成し、インターネット、テレビCMなどの宣伝に使用しています。ところがライバル会社の1社が、このデザインマークをそっくりそのまま無断で商標登録出願していることが判明しました。この場合、他社が出願した商標は法律上どのように扱われるのか教えてください。


【A】たとえ商標登録されたとしても、盗用した事実により著作権法上の問題が生じる

他社の権利化を阻止するには

 我が国の商標法では先に特許庁に出願書類を提出した者に権利を付与する先願主義を採用しています。このため、商標登録出願をしていなければ、後になって他社に商標権を取られてしまう場合があります。しかし、盗用のデザインマークを商標登録出願しても登録されることは原則ありません。

 今回の場合、程度にもよりますが、御社の使用されている商標はテレビCMなどで有名になっているようなので、特許庁に対してこの点の事情について情報提供をすることにより他社の権利化を阻止することができる場合があります(商標法第4条1項10号、15号等)。

 商標登録されていない商標についても、一定の有名なものについては法的に保護に値する経済的価値があるものと考えられていて、保護するために、有名な商標と同一・類似の商標については登録が認められないことになっています。


著作権で保護できる

 一方、著作権は著作物が完成した時点で原則発生するものであり、特段審査や登録などの手続きは必要とされていません。このため外部から誰が著作権者かを特定することは、事前の説明がなければ至難の技です。実際、何ら説明がなければ特許庁の審査官であっても、著作権侵害の事実を見抜くのは、明白なケースを除き不可能であると思います。

 もし明らかに著作権を侵害しているのであれば、その旨を証拠と共に審査官に情報提供して積極的に審査に関与していくのがよいでしょう。また仮に登録が認められた場合であっても、その他社は御社の著作権を侵害するような形では登録商標を使用できないことになっています(商標法第29条)。

 この規定の意味は、「単に登録商標を使用することができない」という消極的な意味ではなくて、「使用すれば著作権の侵害になる」という意味です。表現を変えると、他社にたとえ商標登録されたとしても、その登録商標を使用することができないということになります。他社の権利を盗用して自社の権利に使おうとする者を法律が手助けすることはありませんので、ご安心ください。

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「解決情報」の内容につきましては、作成時点における事実や一般的な解釈を示したものである点をご了解の上、ご活用下さい。


弁理士 平野泰弘 (2007年8月更新)


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