【Q】DCF法とは何か?
最近、DCF法という言葉をよく聞きます。どういうものなのか、どのように使われているのかなどを教えてください。
【A】キャッシュフローの概念を考慮に入れた、企業価値算出方法の一つ
将来にわたって生み出す収益を現在価値に割引いて評価する
DCF法とは、「Discounted Cash Flow法」の略で、企業価値を算出する際に使われる考え方(計算方法)のひとつです。企業が持つ収益資産(株式や不動産などの投資案件)が将来にわたって生み出す「収益(キャッシュフロー)」を現在価値に割引いて評価するという手法で、事業や不動産などが複数ある場合には、それぞれのシナジー効果を考慮に入れて評価します。
同じく企業価値を算出する方法として、「会計上の利益(株価収益率)から企業価値を算出する算出する方法」や、「企業の清算価値(企業解散時の資産処分価値)を基に算出する方法」などがありますが、DCF法は将来のキャッシュフローを考慮に入れているという点でより優れており、M&Aなどにおいて企業価値を算定する際に最も多く使われている手法です。
キャッシュフローは一定の成長率で増加することを前提に計算する
企業価値を算出する際には、ある数式が使われます。この数式は、「毎期キャッシュフローが一定の場合」と「毎期キャッシュフローが一定率で成長する場合」でその形が変わりますが、基本的に、企業は設備投資をするにしたがって企業収益が増え、それとともにキャッシュフローも増加するものであるため、前提条件を、「1. キャッシュフローは一定の成長率で増加する」「2.割引率は不変」とした上での数式を記載します。
V=CF/(r−g)
ただし、V=0期における企業価値、CF=1期におけるキャッシュフロー、r=将来にわたり一定の割引率、g=キャッシュフローの成長率とする。
以上のように、DCF法によって企業価値は算出されますが、現実には、前提条件であるキャッシュフロー成長率や割引率には変動があるため、算式による結果と異なる答えになることも多く、注意が必要です。
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経営コンサルタント 坂本和弘(2006年10月更新)