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【Q】労働の実態に合わせて就業規則を見直したい

当社は毎月月末に仕事が集中し、時間外手当がかなりかかってしまいます。「変形労働時間制」を就業規則に定めれば時間外手当を削減できると聞いたのですが、どのようにしたらよいのでしょうか?


【A】不利益変更にならないように就業規則を改定

労働者に理解を求めながら進めることが必要

 変形労働時間制とは、一定期間(1カ月単位や1年単位など)を平均して1週間当たりの労働時間が、法定労働時間を超えなければ、ある日、ある週に法定労働時間を超えても、割増賃金を発生させないで労働させることができる制度です。

 わかりやすく2週間単位の変形労働時間制で説明しましょう。1日の所定労働時間が8時間の会社があるとして、最初の週は休日が日曜、2週目は金曜、土曜、日曜の3日間を休日にできるとします。2週間を平均すると、1週当たりの労働時間が40時間になっています。最初の週の労働時間が48時間であり、40時間を超えているので、割増賃金が発生すると考えますが、実は変形労働時間制を採用していると、この割増賃金が発生しないのです。

 会社において、現在の労働時間に関する事項を変更する場合、「就業規則の不利益変更」にならないようにしなければなりません。労働時間制度変更の必要性、それによる労働者に及ぼす不利益の程度、不利益を緩和させる代償措置などを具体的にしていき、労働者に理解を求めながら進めなければなりません。


変形労働時間制の導入には様々な要件あり

 毎日の労働時間や休日を柔軟に取り扱うことができれば、経営者にとっては、そんな良い制度はないなと思うかもしれませんが、変形労働時間制の重要ポイントとして、「労働時間、労働日を特定しなければならない」という条件があります。また、就業規則の絶対的必要記載事項として「始業、終業の時刻、休日、休憩時間」があります。結論として、毎日、その日の業務量などによって、その都度、労働時間を変更できるものではなく、あらかじめ始業、終業の時刻は定めなければなりません。

 1カ月単位の変形労働時間制、1年単位の変形労働時間制、フレックスタイム制、1週間単位の非定型的変形労働時間制と、4種類の変形労働時間制がある中、それぞれ要件が異なります。共通していることとしては、就業規則内に変形労働時間制を採用する旨の文言を追加しなければなりません。

 そして1カ月単位を例にとると、変形期間、変形期間の起算日、対象労働者などを就業規則に規定しなければなりません。労使協定の締結及び労働基準監督署への届出が義務付けられている変形労働時間制もあるため注意ください。

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「解決情報」の内容につきましては、作成時点における事実や一般的な解釈を示したものである点をご了解の上、ご活用下さい。


社会保険労務士 朝比奈睦明(2005年9月更新)


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