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解決情報 人材育成・労務・総務

【Q】年俸制の場合、従業員の時間管理をどうする?

成果主義を徹底させるために年俸制の採用を検討しています。年俸制の対象者にすれば、労働時間の管理はしなくていいのでしょうか?


【A】労働時間の管理はもちろん、残業手当の支払いも必要

賃金の支払いは、最低でも1カ月に1回

 年俸制とは、賃金を1年単位で決定する方式をいいます。プロ野球などのスポーツ選手に年俸制が採用されているのは広く知られています。年俸制の導入理由は、賃金を労働時間に基づいて支給するのではなく、業績、成果に連動させて支給したいというのが一般的です。

 しかし、業績、成果に連動させたとしても、労働時間管理をしなくていいわけではありません。年俸制対象者であっても、原則として労働時間管理は必要です。みなし労働時間制を適用することができる営業部員や裁量労働制対象者、または労働時間、休憩、休日の適用が除外されていて、残業手当等を支給しなくてもかまわない管理監督者などを除いて、労働時間管理を行い、残業手当等を支給しなければなりません。

 なお、1年単位で賃金を決定するからといって、1年に1回、その全額を支払うということは、賃金の支払い方法として違法であり、最低でも1カ月に1回は支給しなければなりません。


年俸に賞与相当分を含む場合、残業手当の計算に注意

 残業した場合や休日出勤した場合の割増賃金は、法定労働時間を超えて労働させた場合に25%以上、また法定休日に出勤させた場合には35%以上の割増率で計算して支給しなければなりません。この考え方は、月給制であっても年俸制であっても変わりません。

 年俸制を採用している会社で、賞与相当分を考慮して年俸額を16カ月や18カ月で除して1カ月の賃金を決めている場合の残業手当等の計算は特に注意です。例えば、年俸額600万円で、1カ月の賃金を37万5,000円(600万円÷16ヶ月)、賞与相当分を150万円としているケースです。
 月給者においては、月額の所定の賃金を基準に残業手当等を算出し、賞与は考慮しないで済むのですが、年俸制の場合は、年俸額を基準にして考えるため、残業手当等の計算に用いる月額の賃金は、37万5000円ではなく、50万円(600万円÷12カ月)としてとらえなければなりません。
 賞与相当分として、通常の月給とは別に取り扱ったとしても、残業手当等の算出にあたっては、それを月給者と同様に賞与としてとらえることはできないのです。

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「解決情報」の内容につきましては、作成時点における事実や一般的な解釈を示したものである点をご了解の上、ご活用下さい。


社会保険労務士 朝比奈睦明(2006年3月更新)


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