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【Q】労災保険のメリット制について知りたい

先日、会社で死亡事故が起きました。このような場合、メリット制が適用されて労災保険料が上がるというのは本当ですか?


【A】一定の規模以上の事業については、メリット制の適用がある

労災保険のメリット制とは

 労災保険は、従業員が仕事の途中または通勤途中において事故などに遭い、負傷または疾病にかかった場合に治療費や休業補償といった保険給付を受けることができるものです。メリット制とは、労働災害の防止努力を促進させるとともに、事業主の保険料負担の公平を図るため、労災保険にかかる保険料率を増減させる制度です。労働災害の発生率が高い事業は保険料負担を重くし、逆に低い事業では軽減させています。

 労災保険の取り扱いは、有期事業(事業期間が予定される工事現場など)と継続事業(事業期間が予定されない一般の事業)で異なります。ここでは関連する皆さんが多いと思われる継続事業について説明すると、メリット制の対象になるのは「一定の規模以上の事業」です。「一定の規模以上の事業」とは、連続する3年間(1年間は、4月1日から3月31日まで)の各年度において、100人以上の従業員を使用する事業、または20人以上100人未満の従業員を使用する事業を指します。

 災害度係数が0.4以上である事業であり、20人未満の事業規模の場合は、メリット制の適用から除外されています。なお、災害度係数とは、事業における従業員数に、当該事業にかかる労災保険率(通勤災害等に相当する率0.8/1000を除く)を乗じて算出する数になります。
 例えば、ビルメンテナンス業を営む会社は、労災保険率が6.5/1000、従業員数が70人ならば、70人×(6.5-0.8)/1000=0.399になり、メリット制の適用はなく、71人の場合は、71人×(6.5-0.8)/1000=0.4047になり、メリット制が適用されます。


労働災害の発生率が低い事業は、労災保険料が下がる

 労災保険料にかかる保険料率の増減は、連続する3年間において、労災保険料の額(実際には調整率を乗じる)に対する業務災害に関する保険給付等の額の割合がどの程度であったかにより変わります。
 労働災害の発生率が高い場合は、治療費、休業補償が膨れ、さらに死亡事故があった場合は遺族補償に関する保険給付の金額が加算されるため、労災保険料が上がることになります。逆に、労働災害の発生率が低い事業については、労災保険料が下がります。

 経営者の方は、安全衛生管理体制を整える中で、労働災害防止に関する努力を怠ることがないようにしたいものです。

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「解決情報」の内容につきましては、作成時点における事実や一般的な解釈を示したものである点をご了解の上、ご活用下さい。


社会保険労務士 朝比奈睦明(2006年6月更新)


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